日々、書く仕事

2018年からライターへ。ずっと心の中で思い続けてきた「書く仕事」がしたいという気持ち。これまで遠まわりもたくさんしてきたけど、本音で生きることに決めました。

知る

きょうは十分働いたので、夜のワインがいつも以上に美味しく感じた。たくさん働いた日は、お酒が美味しい。こういうささやかな楽しみが日々を潤してくれるんだなと思った。

 

先日、地元の同級生が病気で亡くなった。約5年間闘病をしていたらしい。わたしは中学卒業以降会っていなかったが、母親同士、仲がよかったのですぐに知らせが入った。

色白で目がクリっとした可愛らしい男の子……小学生の頃、その同級生の祖母が開いていた習字教室へ通っていたのでよく知っていた。

 

信じられない。思い出すのは優しかった習字教室の先生。その先生もだいぶ前に亡くなってしまったけれど。わたしはこの数日、30年前のあの教室の記憶をたどっている。

 

先生はこの事実を空の上から見て、きっと心を痛めているに違いない。まだ、30代。亡くなるには早すぎるよ。5年間という長い闘病の中で、なにを思い、どう感じて過ごしていたのか、想像を絶する。

 

毎日ご飯をつくること、仕事をすること、家族といる時間、娘との会話、、、平凡に時間が過ぎていく中で、この何気ない時間を日々積み重ねていけることが、どれほど貴重なことなのか。そして、その時間を今この瞬間、どれほどの人が焦がれているのか、わたしはわかっていなかった。

 

あたりまえのような毎日だけれど、明日なにが起こるかわからない。なんて不安定な中でわたしたちは暮らしているのだろう。

 

だからこそ、日々のちょっとしたうれしいことにももっと敏感に、もっと感謝をして生きていきたいと心から思った。